最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1609 今回のライブでヒナちゃんが感じた事

公開日時: 2025年7月1日(火) 00:21
文字数:2,889

●前回のおさらい●


 対戦後、話を上手く持って行ってくれた倉津君達へのお礼として。

色んなフェスやホコ天に、積極的に参加してくれる事を提案してくれた嶋田さん。


そんな大満足な結果を得てから、ライブハウスを後にしたのだが……

 ……ってな訳で。

何故、あの程度の事で、嶋田さんから、こう言う提案が齎されたのかは解らないままだが。

兎に角、GUILDにとっては有用な事だけは間違いないので、取り敢えず、これはこれで良しとする。


さてさて、そんな訳で、嶋田さんとの話も着いたので、ヒナを連れて、只今絶賛、帰宅への道を車で走行中なんだが。

さっき俺が意地の悪い事を言ってからと言うもの、ヒナが、殆ど口を開いてこねぇんだよなぁ。


どうかしたんだろうか?



「おい、ヒナ。さっきからズッと黙ってるけどよぉ。なんかあったのか?」

「あぁ、いやね。さっき真琴が、嶋田さんとの話をしてた時ね。なんか私って、GUILDに必要なのかなぁって思っちゃってさぁ。……それと同時にね。真琴が、GUILDを運営した方が良いんじゃないかなって思っちゃったのよ」


( ゚Д゚)ハァ?


オイオイ、急に、なにを言い出すかと思えば。



「オイオイ、あんま馬鹿な事を真顔で言うなよな。俺なんぞに、そんな大それた真似が出来る訳ねぇだろ。どんな原理で、そんな事を思ったんだよ?」

「あぁうん。実は私ね。人と接するのが、あんまり得意じゃないのよね。だから、なんて言うか、人と上手く意思疎通が出来無いのよ。……さっきも、話の中に入って行けなかったし」


あらら、意外にもヒナは、人間関係が得意じゃないらしい。


まぁ、でも此処に関しては、以前にモジャが言ってた様に。

仲居間一族の人間は『煽り行為は得意分野』だが『人間関係の構築は、余り得意ではない』とか発言してたからなぁ。


この辺は、そう言う血族たる所以なのかもしれんな。


それに、今のヒナじゃ。

例え煽り行為をやっても、ただの御山の大将にしか見えないもんな。


此処も、崇秀との圧倒的な力の差が出ちまってる感じか。



「あぁ、そう言う事な。だったら、出来なきゃ、出来無いで良いじゃんかよ」

「えっ?でも、それじゃあ……」

「あのなぁヒナ。そこは分担作業で良いんだよ。俺が一緒にやってられる間は、俺がオマエの窓口に成って手伝ってやるからよ。その間に、ゆっくり慣れれば良いじゃん。出来無い事を、直ぐにやろうとしても、失敗するだけだぞ」


まるで俺みたいにな。


それでも俺は、まだ懲りずに生きている。


ある意味『無敵の人』だからな!!



「そうかも知れないけど。真琴がいつまでも、こうしてられる訳でもないじゃない。だったら、早急に対処していかないと不味いんじゃない」

「そうかぁ?モノは考え様じゃねぇか」

「どういう事なの?」

「いやな。今現在は、それが出来なくても、俺がフォローをしてやれる訳だろ。だったら、その間に、オマエが自力を付けりゃ良いんだよ。人を唸らせる様な実力や知名度があれば、人間関係構築出来なくても、主従関係として、人は付いて来るからよ」


沙那ちゃんに言ってた事とは、真逆の事を言ってるんだが、コレは、ヒナと、沙那ちゃんの人間的な差。

基本的な部分が出来てるヒナなら、余計な事を考えずに、突き進めば良いだけだからな。


猪突猛進も悪くないって話だ。



「……でも、それってさぁ。人としてどうなの?私に『暴君』か、なにかに成れって言うの?」

「あぁ、その通りだ。仲居間家の人間は、基本暴君であるべきだ。じゃなきゃ、GUILDの存在意義すらなくなるぞ」

「どうして?」

「そりゃあオマエ。暴君じゃなきゃ成功しねぇからだよ。成功しなきゃ、ただの仲良し子良しな学校のクラブ活動。……そんなもんに成り下がりたくなきゃ。嫌われてでも、まずは圧倒的な力を持たなきゃいけねぇだろ。その為の暴君なんだからよ」

「それって……」

「そう。即座に資金や、実力。それに世間の誰からも認められる認知度を、効率良く持つ為には、オマエは強くなきゃいけない。目標を掲げてる以上、、暴君と言われようと、形振りなんて構ってる暇なんかないってこったな」


女の子であるヒナには、ちょっと厳しい意見だとは思うんだがな。

どうしてもヒナには、崇秀の陰を見え隠れしちまうから、自然と厳しい事を言っちゃうんだよなぁ。


非常に悪いとは思うんだが、早急にヒナのパワーアップを計るには、こう言わざるを得ないしなぁ。


口下手で、なんかすまんな。



「ねぇ、真琴。……だとしてもだよ。私に、そんな事が出来るの?」

「オマエにしか出来ねぇよ。誰にでも出来るんなら、俺も、オマエに強要しようとは思わねぇからな」

「そこまで期待してくれてるんだ」

「あぁ、期待してる。それに、オマエなら必ず出来るよ。崇秀云々は抜いても、ヒナには、その可能性の片鱗が見え始めてるからな」


いい加減な事を言ってるのかも知れないがな。

現にヒナは、このたった2週間で、急激な成長を遂げている。

このポテンシャルの高さを見せ付けられたら、否を無しに期待しちまうんだよな。


だからこそ、崇秀とは比較しなかったって話だ。


人は、比較される事を嫌うからな。



「……ホント?私、あれでも、精一杯気を張ってライブをしてたんだけど。それでも期待してくれる?」

「当たり前だつぅの。精一杯やってるからこそ期待出来んだよ。大体、オマエに嘘を言う理由が見つからんわ」

「そっ、そうなんだ。……別にアンタに、そんな事を言われても嬉しくはないけど。期待されて、悪い気はしないかなぁ。……別にドッチでも良いけど」


出た!!

此処に来て、まさかのツンデレとはな。


ホント、オマエは愛い奴じゃのぉ。



「まぁまぁ、オマエは見た目も、成長度合いも抜群に高性能なんだから、自信を持ってやってみろって。今の所、オマエに一番足りないのは『自信』なんだからよ」

「じゃあ、ちゃんと、後ろから支えててくれる?私が倒れない様に支えててくれる」

「おぅ。オマエのデッカイ尻を、ガッシリと後ろから持って支えててやるよ」

「うぐっ……あのねぇアンタ。なんで急に、そう言う事を言う訳?普通、そこは背中を支えてやるで良いんじゃないの?なんで、イチイチお尻持たれなきゃいけないのよ」


なんで?ってか。

そんなもん、真面目モードが長くなり過ぎて、頭がダルく成って来たからに決まってるじゃん。


俺は、長時間連続で頭を使うと知恵熱が出て、蒸気機関車トーマスみたいに煙が出るの。


……って言うかな。

今日は、ややこしい事が多過ぎたから、ちょっとぐらい気分転換にオチャラケたい訳ですよ。


心中察してくれ。



「そりゃあオマエ。程良くデカくて、一番持ち易そうだからに決まってるだろ。……ボリュームタップリで、柔軟性もありそうだし」

「失礼な!!そんなにボリュームなんてないんだから!!……まぁ、そりゃあ、それ也には、柔らかいのかも知れないけどね」

「じゃあ、オマエの家に着いたら、試しに一回持たせてくれ。そうすりゃハッキリするしよ」

「うん。アンタさぁ。水溜りで顔を洗って、悔い改めてから、生まれ変わって、出直して来たら」

「酷ぇ」


ある意味、現状でも異世界転生みたいな事をしてるって言うのに。

またそこから更に転生しないと、俺は、ヒナの尻にも触らせても貰えない様な哀れな立場なんだな。


悲しい存在だな俺って。


……憶えとけよ。


直接は触らねぇけど、後で、タップリねっとり視姦したるからな。

(↑発想が、どこまでもクズな俺)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


どれだけ良い事を話してても、最後には崩れる倉津君。

矢張り、生粋のお笑い三等兵ですな(笑)


まぁそれでも、ヒナちゃんの悩みを解決しましたし。

本人としては気遣ってオチャラケてる部分もあるんでしょうから、この辺は許してあげて下さい。


さてさて、そんな中。

次回でこのコズミックホラー編も終了を迎えますので。

最後には盛大なオチを付けたいと思います。


良かったら、そんな酷いオチにお付き合いくださいませませ(笑)

(↑前以て酷いオチ宣言(笑))

(*'ω'*)b

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート