最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1607 はい?なんでそうなるん?

公開日時: 2025年6月29日(日) 00:21
文字数:2,236

●前回のおさらい●


 圧倒的な実力差で勝負はついた!!

それ故に、敗者である山中君達は、このステージから去ろうとするのだが……

「ちょ、ちょ、嶋田さん!!すいませんが、勝手に話を進めないで下さいよ」

「うん?なんでだい?これって、そう言う方向の話じゃないのかい?」

「いやいやいやいや、そんなの全然違うッスよ。元々、同じGUILDに所属してるバンドなのに、なんで、そんな風に潰し合いって、ステージから叩き出すみたいな話に成ってるんッスか?俺等に、そんなつもりは毛頭ないッスよ」


いやまぁ、そりゃあな。

俺も『完膚なきまで叩きのめしてやる』っと思っていた面があるから、勝負については容赦はしなかったがな。

例え勝負の時はそうであっても、仲間同士で本気で潰し合いをする気なんてものは、最初から毛頭なかったからな。


だから別に、この場を去る意味なんてないと思うんだけどなぁ。



「えっ?なに?真琴、それ、どういう事よ?」


あれ?なんだこれ?

その様子じゃあ、ひょっとしてヒナも、嶋田さんと同意見なのか?


敗者は去った方が正解だって言うのか?


オイオイオイオイ。

今さっき俺は、嶋田さんに向かって『俺等』って言ってしまったって言うのに、オマエさんはそうじゃないって言いたいのか?


えぇ……ちょっと待ってくれよ。

これってもしかして、また恒例の『俺だけ感覚がズレてる』方向か?


・・・・・・うん?


いやいやいやいや、そんな事ねぇ筈だって。

今回に限っては、寧ろ、オマエの方が、絶対に方針を間違ってると思うぞ。



「なにも糞もねぇだろうに。同じ組織に組する者が、こんな所で仲間割れしたみたいな状態のままにして、どうすんだよ?つぅか、折角、対戦を名目にして、仲間にゲストとして呼んで貰ってるんだからよぉ。去るとか去らないとか言わずに、一緒に演奏させて貰おうぜ」


じゃね?

そう言う事じゃね?


まぁそりゃあ『対戦を名目にして、ゲストとして呼んで貰った』ってのは真っ赤なウソかもしんねぇけどよ。

そういう方向で話を進めた方が『あぁ、あれって仲間割れじゃなくイベントだったんだ』って観客に思って貰えれば、内部抗争があって様にも見えないしよ。


その方が、今後のGUILDの為にも良くね?


それに、それ以前に問題としてだな。

GUILDの登録者を増やす為に、新規開拓するのも大事かもしんねぇけどよぉ。

それ以前から、オマエを支えてくれてた仲間を、そんな風に粗悪に扱ってどうすんだよ。


それじゃあまるで、何処かの『投げっ放しな一流企業』と同じじゃねぇかよ。


そうじゃねぇだろ。



「でも、それじゃあ示しが……」


あぁ、そこな。

今のヒナじゃあ、そこが引っ掛かっちまうから、俺の意見を呑み込めない訳な。


だったら……



「示しなんかイラネェよ」

「えっ?」

「つぅか、反旗を翻したきゃ、幾らでも翻させりゃあ良いじゃねぇかよ。んで、その時は、それを抑止出来なかった自分を責めろよな。……『崇秀は、そうやって、他を制圧して来たんだからよ(ヒナの耳元で小声)』」


だから、人を責めるだけじゃなくて、人を許す心も同時に持てな。


それでもまだ相手が調子に乗る様なら。

その時はその時で、また相手を完膚なきまで徹底的に叩き潰せば良いじゃんかよ。


人間なんだから、1度のミスぐらい有るってばよ。


『仏の顔も2度まで』だ。


あれ?……3度だっけ?



「……真琴」

「まぁまぁ、兎に角だ。人類皆兄弟。喧嘩しても、仲良くやるのが身内ってもんじゃねぇの?」

「う~~~ん。そうなんだけど」


まだ割り切れんか。


オマエさんは、本当にしょうがねぇ奴だなぁ。



「じゃあ、オマエ、仲間外れな。俺は、みんなと遊んで帰るから。オマエ1人で帰れな」


意地悪言うぞ。


言う事聞かない悪い子には、こうやって意地悪な事を言うぞ。



「へっ?なによ、その言い方!!」

「いや、この状況で、オマエが1人で捏ねてたって迷惑なだけじゃん。だからオマエ、ハミ子。ハミ子決定」

「あぁもぉ、なによそれ?なんで勝った私が、そんな目に合わなきゃいけないのよ?」

「知らんがな。オマエさんが、そんな風に変に駄々を捏ねるからなんじゃねぇの」

「捏ねてないし」

「そうやって、さっきから捏ねてるじゃん」

「うぅ……あぁ……もぉ解ったわよ。もぉ捏ねないし。これからは、反抗する気力さえ持てない様な、明確な実力を持つ様にするわよ。それでハミ子にはしないんでしょ」


やっと納得しやがったか。


なら、褒めて遣わす。



「おぉ、良く解ったな。偉いじゃねぇかヒナ。良い子良い子」

「グッ!!……ムカツクゥ~~~~~!!もぉなんなのコイツ?」


ハイハイ、可愛い、可愛い。

そんな程度の事でプリプリと怒っても、オマエさんは、可愛いだけだって。


ほんにヒナは、いつも可愛いのぉ。

(↑何故かヒナにだけは、いつも意地悪する俺……だってコイツ、ホントに可愛いんだもんよ)


***


 ……っとまぁ、そんな訳で。

ヒナが微妙に納得出来ない表情を浮かべたまま、ほぼ無理矢理に、2人共ライブ乱入させて貰う事にしてだな。

これで要約、此処に居る全員で、これまた強引にライブを再開する事に成った。


うむ……こう言うので良いんだよ。

いや寧ろ、喧嘩しても、こう言うのが良いんだよ。


それにしても、あれだぁね。

例え此処が違う世界で在っても、ヤッパ、このメンバーで演奏するのは最高だな。


奈緒さんが居て、素直が居て、嶋田さんや、関西人のアホが居る。

そんでその上、眞子や、ヒナまで居て一緒に演奏で来てるんだから、これはもぉ気分としては最高だろう!!


なんか懐かしさから、俺は凄く最高な気分に成れていた。


まぁ言うて。

嶋田さん以外、全体的に……大分、下手ではあったけどな。


そこはご愛嬌と言う事で(笑)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


此処に来て、見事なまでに倉津君節炸裂!!(笑)


ですが私も、今回のこの倉津君の意見には大賛成です♪


仲間なんだから、揉めたり、喧嘩しても良いんです。

でも、最後には仲直り出来る様に、誰かが話を持って行ってあげなきゃいけないんですから。

それが出来る権利(今回の場合なら『相手に勝った』っと言う権利)を持っているのなら、自ら進んで行使すべき事ですからね。


まぁ言うて、天然でもない限り、これを遂行するのは、かなり難しい事なのかもしれませんがね(笑)


さてさて、そんな中。

これで、みんなと演奏をするのも終わり。

後は帰るだけの状態で、次回のお話はスタートするのですが。


2人は、もうこの場では何事もなく帰路に就く事が出来るのでしょうか?


次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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