●前回のおさらい●
圧倒的な実力差で勝負はついた!!
それ故に、敗者である山中君達は、このステージから去ろうとするのだが……
「ちょ、ちょ、嶋田さん!!すいませんが、勝手に話を進めないで下さいよ」
「うん?なんでだい?これって、そう言う方向の話じゃないのかい?」
「いやいやいやいや、そんなの全然違うッスよ。元々、同じGUILDに所属してるバンドなのに、なんで、そんな風に潰し合いって、ステージから叩き出すみたいな話に成ってるんッスか?俺等に、そんなつもりは毛頭ないッスよ」
いやまぁ、そりゃあな。
俺も『完膚なきまで叩きのめしてやる』っと思っていた面があるから、勝負については容赦はしなかったがな。
例え勝負の時はそうであっても、仲間同士で本気で潰し合いをする気なんてものは、最初から毛頭なかったからな。
だから別に、この場を去る意味なんてないと思うんだけどなぁ。
「えっ?なに?真琴、それ、どういう事よ?」
あれ?なんだこれ?
その様子じゃあ、ひょっとしてヒナも、嶋田さんと同意見なのか?
敗者は去った方が正解だって言うのか?
オイオイオイオイ。
今さっき俺は、嶋田さんに向かって『俺等』って言ってしまったって言うのに、オマエさんはそうじゃないって言いたいのか?
えぇ……ちょっと待ってくれよ。
これってもしかして、また恒例の『俺だけ感覚がズレてる』方向か?
・・・・・・うん?
いやいやいやいや、そんな事ねぇ筈だって。
今回に限っては、寧ろ、オマエの方が、絶対に方針を間違ってると思うぞ。
「なにも糞もねぇだろうに。同じ組織に組する者が、こんな所で仲間割れしたみたいな状態のままにして、どうすんだよ?つぅか、折角、対戦を名目にして、仲間にゲストとして呼んで貰ってるんだからよぉ。去るとか去らないとか言わずに、一緒に演奏させて貰おうぜ」
じゃね?
そう言う事じゃね?
まぁそりゃあ『対戦を名目にして、ゲストとして呼んで貰った』ってのは真っ赤なウソかもしんねぇけどよ。
そういう方向で話を進めた方が『あぁ、あれって仲間割れじゃなくイベントだったんだ』って観客に思って貰えれば、内部抗争があって様にも見えないしよ。
その方が、今後のGUILDの為にも良くね?
それに、それ以前に問題としてだな。
GUILDの登録者を増やす為に、新規開拓するのも大事かもしんねぇけどよぉ。
それ以前から、オマエを支えてくれてた仲間を、そんな風に粗悪に扱ってどうすんだよ。
それじゃあまるで、何処かの『投げっ放しな一流企業』と同じじゃねぇかよ。
そうじゃねぇだろ。
「でも、それじゃあ示しが……」
あぁ、そこな。
今のヒナじゃあ、そこが引っ掛かっちまうから、俺の意見を呑み込めない訳な。
だったら……
「示しなんかイラネェよ」
「えっ?」
「つぅか、反旗を翻したきゃ、幾らでも翻させりゃあ良いじゃねぇかよ。んで、その時は、それを抑止出来なかった自分を責めろよな。……『崇秀は、そうやって、他を制圧して来たんだからよ(ヒナの耳元で小声)』」
だから、人を責めるだけじゃなくて、人を許す心も同時に持てな。
それでもまだ相手が調子に乗る様なら。
その時はその時で、また相手を完膚なきまで徹底的に叩き潰せば良いじゃんかよ。
人間なんだから、1度のミスぐらい有るってばよ。
『仏の顔も2度まで』だ。
あれ?……3度だっけ?
「……真琴」
「まぁまぁ、兎に角だ。人類皆兄弟。喧嘩しても、仲良くやるのが身内ってもんじゃねぇの?」
「う~~~ん。そうなんだけど」
まだ割り切れんか。
オマエさんは、本当にしょうがねぇ奴だなぁ。
「じゃあ、オマエ、仲間外れな。俺は、みんなと遊んで帰るから。オマエ1人で帰れな」
意地悪言うぞ。
言う事聞かない悪い子には、こうやって意地悪な事を言うぞ。
「へっ?なによ、その言い方!!」
「いや、この状況で、オマエが1人で捏ねてたって迷惑なだけじゃん。だからオマエ、ハミ子。ハミ子決定」
「あぁもぉ、なによそれ?なんで勝った私が、そんな目に合わなきゃいけないのよ?」
「知らんがな。オマエさんが、そんな風に変に駄々を捏ねるからなんじゃねぇの」
「捏ねてないし」
「そうやって、さっきから捏ねてるじゃん」
「うぅ……あぁ……もぉ解ったわよ。もぉ捏ねないし。これからは、反抗する気力さえ持てない様な、明確な実力を持つ様にするわよ。それでハミ子にはしないんでしょ」
やっと納得しやがったか。
なら、褒めて遣わす。
「おぉ、良く解ったな。偉いじゃねぇかヒナ。良い子良い子」
「グッ!!……ムカツクゥ~~~~~!!もぉなんなのコイツ?」
ハイハイ、可愛い、可愛い。
そんな程度の事でプリプリと怒っても、オマエさんは、可愛いだけだって。
ほんにヒナは、いつも可愛いのぉ。
(↑何故かヒナにだけは、いつも意地悪する俺……だってコイツ、ホントに可愛いんだもんよ)
***
……っとまぁ、そんな訳で。
ヒナが微妙に納得出来ない表情を浮かべたまま、ほぼ無理矢理に、2人共ライブ乱入させて貰う事にしてだな。
これで要約、此処に居る全員で、これまた強引にライブを再開する事に成った。
うむ……こう言うので良いんだよ。
いや寧ろ、喧嘩しても、こう言うのが良いんだよ。
それにしても、あれだぁね。
例え此処が違う世界で在っても、ヤッパ、このメンバーで演奏するのは最高だな。
奈緒さんが居て、素直が居て、嶋田さんや、関西人のアホが居る。
そんでその上、眞子や、ヒナまで居て一緒に演奏で来てるんだから、これはもぉ気分としては最高だろう!!
なんか懐かしさから、俺は凄く最高な気分に成れていた。
まぁ言うて。
嶋田さん以外、全体的に……大分、下手ではあったけどな。
そこはご愛嬌と言う事で(笑)
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
此処に来て、見事なまでに倉津君節炸裂!!(笑)
ですが私も、今回のこの倉津君の意見には大賛成です♪
仲間なんだから、揉めたり、喧嘩しても良いんです。
でも、最後には仲直り出来る様に、誰かが話を持って行ってあげなきゃいけないんですから。
それが出来る権利(今回の場合なら『相手に勝った』っと言う権利)を持っているのなら、自ら進んで行使すべき事ですからね。
まぁ言うて、天然でもない限り、これを遂行するのは、かなり難しい事なのかもしれませんがね(笑)
さてさて、そんな中。
これで、みんなと演奏をするのも終わり。
後は帰るだけの状態で、次回のお話はスタートするのですが。
2人は、もうこの場では何事もなく帰路に就く事が出来るのでしょうか?
次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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