最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1601 なんだこりゃ?

公開日時: 2025年6月23日(月) 00:21
文字数:2,226

●前回のおさらい●


 誰とも解らない相手から挑戦状を叩きつけられたヒナちゃんと倉津君。


当然、討伐に向かうのだが、そこには……

 ……っとまぁ、困った挑戦状に対して、いつも以上に心の文句を垂れながらも。

わたくし事、倉津真琴は、相手方が指定してきた横浜に向って車を走らせてる訳なんですがね。


なんて言いましょうかねぇ。

横浜に着いてからの指定された場所ってのが、今さっき送られて来て。


ななななんと!!ご無沙汰振りの『横浜Live oN』なんですわ。


誰が呼び出してくれたもんなのかは知らないが。

向こうの世界では、また知り合いが多い所を指定してくれたもんだな。


って言うのもな。

コチラの世界じゃ知り合いじゃないから。

俺が知ってても、知らな顔しなきゃいけねぇのが面倒なんだよなぁ。


まったくもぉ、ちょっとは気を使って……


・・・・・・


……はぁ、もぉ良いや。

こんな状態じゃあ、文句を言うのさえも面倒臭くなってきちまったよ。


なら、このまま、サッサとメールの送り主のアホ面でも拝んで。

その後も、一気に討伐を果たし、今日はサッサと家に帰るとするかの。


なんか、まだなんもしてねぇのに、色々と疲れて来たし。

明日は、せにゃならん事も多いしな。


……ってな訳で。

ヒナが新調したUV-7と。

この間、コチラ用に買った俺の『National Rezograss 85Bass』を持って、早急にLive-oNに突撃じゃい!!


『アホ共の討伐クエスト』開始じゃあぁ~~!!



……そんなこんながあったので。

横浜に着いた時点で、時間は、既に20時を廻っていた。


***


 でな。

勢い良くライブハウスの中に突入してみたらだな。

奈緒さん・眞子・嶋田さん・素直+誰か知らない関西人の人が、ライブをしながら待ち構えていた。


要するに、このお方達が、あの挑戦状を送りつけた真犯人であり。

そんで恐らく、最初のメールをヒナに送りつけてきたのは、関西方面から湧いて出てきた哀れな関西人の人が犯人と言った所だろうなんだろうけど。


ホンマ……あのアホだけは、一回殴ったろか?


なんのつもりかは知らんが、余計な真似バッカリしやがって。


……つぅか、まぁそんな事よりもだな。

此処のライブハウスに入って来てからと言うもの、なんか知らんが、この空間自体にスゲェ違和感を感じるんだがな。


なんじゃこりゃあ?


……って言ってもな。

別に、崇秀やヒナが良く話す、時間や空間のややこしい話じゃなくてだな。


その違和感って奴は、この場所の持つ雰囲気自体の話なんだよ。


勿論、そうは言ってもな。

時間も時間に成ってるし、ライブスタートから結構な時間が経過してる筈なんで、会場自体の温度も高く。

いつもの『Live-oN』と同じ位には、非常に観客も盛り上がってる状態ではあるんだけどけどな。


問題なのは……その盛り上がりの糧と成っている筈の『演奏が、どうなんだ?』って話なんだよな。

もっとハッキリ言えば。

『このバンドって、こんなにチープな演奏しか出来なかったっけ?』って疑問すら湧いて来る様な演奏しかされてないんだよ。


いや、まぁ、そりゃあな。

そんな中にあっても、嶋田さんの上手さは群を抜いてるから、相も変らず際立ちを放ってるおり。

いつも通り、なんの違和感も感じねぇ演奏をしてはいるんだけどな。


それに反して、奈緒さんの奏でるベースが、ただ単にコードを抑えてベンベカ弾いてるだけであり。

彼女が持つ音楽的な魅力を全くと言って良い程感じないし。

ステージに居ても、そこまで演奏に関心がないのかして、ただ居るだけでしかないからイマイチ存在感が希薄なんだよな。


そんで眞子に関しても、なにやらゴチャゴチャと派手めな演奏してるのは解らなくもねぇけど。

結局はコチラも、ただ単にベースを必至に弾いてるだけの話であって、下手すりゃあ音の着地点すらハッキリしていない模様。


ホント、なんじゃこりゃあ?

この2人の演奏を聞いただけでも、魅力を感じる処か、全くこれと言った特徴や、個性が、なにも見えて来ないんだよなぁ。


それに素直の唄も、なんつぅか、全然、アイツを生かしきれてない感じに成ってる。

寧ろ、俺が向こうの世界で出会ったばかりの頃の素直の様な、ただのモノマネしてるだけの様にしか見えない。


そして最後に、俺等に挑戦状を叩きつけたであろう山中のアホンダラァなんだが。

なんか上手くリズムをとってドラムを叩いてるのは良いんだけどよぉ。

それにしたって、みんなにリズムを合わせて演奏してるだけの様にしか聞こえねぇ様な演奏でしかねぇんだよな。


あれって、誤魔化してるだけって、言わねぇか?


なんだこれ?


でも、一応、こんなバラバラな演奏なのにも関わらず、客は、なにかしろ盛り上がってるみたいな感じではあるんだよなぁ。


なんで、こんなに盛り上がってんだ?


意味が解らん。


ひょっとして、これって。

こんな手抜きライブでも盛り上がれるって環境だから、わざと手を抜いて演奏してやがるのか?


オイオイ……だったら有り得ねぇぞ。

訳の解らんメ挑戦状で人を呼び付けといて、この体たらくな態度とか、流石に許せたもんじゃねぇぞ。


大体にして、なにがしたいんだ?


ホント意味解んねぇし。


そうやってる内に、なんか良く解った様な、解らない様な、今時のチャライ曲が終わり。

山中のアホンダラァ大先生が、ドラムの何処かからかマイクを取り出して、なにやら話を始めるんだがな。


えぇ……ちょっと待てよ。


そこも、そうなのか?

この様子じゃあ、ドラマーである山中にフロントマンの役目を任せるって事に成りそうな雰囲気なんだけど。


なんか、そこも間違ってねぇか?


このなにもかにもがチグハグな状態、一体、どうなってやがるんだ?


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君達を呼び出したのは『山中君クラスのアホンダラァじゃないか?』って思ってたら、当の本人でしたね(笑)


しかも、そうやって呼び出したにも拘らず。

ライブ会場内は、なんとも言えない様な違和感を感じさせられ。

その上、倉津君の中での評価では、かなり低い演奏しか出来ていない様子。


一体、何があって、こんな事に成ってるんでしょうか?


次回は、その辺の事情も込みで書いて行きたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート