最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1583 此処で路上ライブをやる真の目的

公開日時: 2025年6月5日(木) 00:21
文字数:2,182

●前回のおさらい●


 ライブハウスの近くまで来ているのに、路上ライブをやる理由。

それは、あまりにも低い知名度からくるものだった。


そして更に、その他にも何か理由があるようなのだが……

「あっ!!……オマエ、まさか!!まずは、そのライブハウスから出て来る客を総取りする為に、此処で路上ライブを刊行しようって魂胆なのか?」

「そぉ、ご名答。知名度の浅い人間は奉仕の心を持ちつつも、献身的な行動をとり。貪欲に客を拾っていかなきゃイケナイからな。……それにだ。サイトを立ち上げて、最初に欲しい客ってのは、こんな時間でもライブを見たがる様な『コアな音楽好きの客層』だからな。なら、そこからコチラ側に引き入れて行くのが、まずは常套手段ってもんだろ」


そう言う事か。


しかしまぁ、上手い事考えてやがるな。


……って言うのもな。

ミーハー感覚で音楽を聴いてる様な奴等を最初に獲得した所で、所詮、ミーハーは何処まで行ってもミーハー。

変な話、そのミーハーが、他に何か新しいものを見付けちまったら、直ぐにソッチに流れて行ってしまう可能性があるんだよ。

だが、こうやってコアなファン層から獲得していく事によって、まずは未然に、そういった客離れを防ぎ。

コチラ側のGUILDの地盤を固めようって寸法なんだと思う。


なるほどなぁ。

流石に一代で、しかも、たった1人でGUILDの根本を作り上げた男。


まぁ相当な腕や自信がないと出来ない事ではあるが、良く考えて、客の略奪を行ないやがるな。


今は、オッパイの大きな可愛い女の子だけどな。



「ほぉ~~~っ」

「まぁ、つぅこっって。まずは、そこのライブハウスから出て来た客共を狙い撃ちにするから、静かなリズムの曲を奏でてくれな」

「静かなリズムの曲だと?……いやまぁ、そりゃあ別に良いけどよぉ。なんで、敢えて、静かなリズムの曲なんだ?」

「なんでかってか?そりゃオマエ。今、あのライブハウスでやってる演奏ってのは、ド派手なハード系の音楽だからだよ。だから客は、既に、そう言う系列の曲は、お腹一杯な訳だ。なら、此処での路上ライブでは癒しの音楽を持って行って、まずは、客の注意を引く方が効果的なるんじゃねぇの?」


ギャップかぁ。


いや、ちょっと違うなぁ。

どちらかと言えば、酒を飲んだ後に、一杯の清涼飲料を飲んだ時の様な感覚に仕上げたい感じか。


まぁ、効果が見えてないから、それが正解なのかは解らないが……これも提案としては、実に悪くは無さそう感じだな。



「おぉ、そう言う事なら解った。……けど、最後にもぉ1つ聞くけどよぉ。唄はどうするんだ?インストでやるんか?」

「いや、そこは、この子の声帯を使わせて貰う」

「それって、遠回しに言ってるが。要は、オマエが唄うって事か?」


ひょっとして、また照れてやがるのか?


それなら……ってイカンイカン。

また余計な事を考えて、失敗を繰り返す所だった。



「おぅ。女性なら、男性より2オクターブは高く声が出せる筈だからな。それさえありゃあ、俺の歌唱力でも、なんとか補えるだろ」

「オイオイ、そんないい加減なんで大丈夫なんか?」

「やけ心配性だな。そんな無駄に心配ばっかしてると、オマエ……将来、禿げるぞ。いや寧ろ、禿げ確定だな」

「うっ、うるさいわ!!つぅか、ヒナの顔で、そんな悲しい事を言うな!!マジで凹むわ!!」


コイツだけは……男でも、女でも、ロクデモネェ事ばっかり言いやがるな。


しかも、以前にも『禿』の話をされた事があるから、変に現実味が増して怖いわ!!



「おぉっと……無駄話は、この辺でお仕舞いだ。お客さんが、群れを成してゾロゾロおいでなすったぜ」


……っで、これだよ。


人が一生懸命反論の言葉を発してるって言うのに、聞いちゃいねぇ。

なんで、毎度毎度の事ながら、コイツは、人の話を聞こうとしないんだろうな?


まぁ、良いっか。

取り敢えずは、此処で文句を垂れてても仕方が無いから、オマエに従って観客の略奪開始だな。


っと言いながらも。

崇秀の、その一言を聞いて、俺は、ライブハウスの方を見てみたんだが……


確かにコイツの予想通り、お客自体はライブハウスからゾロゾロ出て来てるんだが、此処でまたしてもヘビーな問題が発生する。


だってよぉ。

ライブハウスから出て来た客は、ハード系どころか、ドイツもコイツもファッキンな感じしかしない超ハード系の人間ばかり。


もっと言えば、アイツ等、どう見てもメタル系なんだけど……


これ……どうすんだよ?

そんなファッキンな奴等を相手に、癒し系の音楽なんかで気を引けるもんなのか?


求めてる音楽が完全に違くね?



「オッ、オイ……あの客層なのに、大丈夫なんか?」

「あぁもぉ、うっせぇなぁ、この将来『禿』だけは。ゴチャゴチャと余計な心配ばっかしてねぇで、サッサと弾きやがれつぅの。……それともなにか?『早く弾きなさいよ真琴。焦らさないの』っとでも言わなきゃ、ベースも弾けねぇのか?」


オイオイ、崇秀さんよぉ。

言われなきゃ、ベースを弾けねぇ訳じゃねぇんだけどよぉ。

そうやって、早くもヒナの性能を使いこなして、俺を上手く鼓舞するのは辞めてくれねぇか?


そんな事をされたら、無駄にやる気が出ちまうじゃねぇかよ。

(↑単純馬鹿な俺)



「あぁ、そうッスね。その一言が聞けたなら、無心で頑張らせて頂きますよ」

「はぁ……冗談でも喜ぶなつぅの」


なら、冗談でも喜ばすなつぅの。


……っとまぁ、アホな掛け合い漫才は此処までだ。

久しぶりに崇秀のアホンダラァと演奏出来るんだから、飛ばして行っくぜぇ!!


まぁ、そんな風に気合を入れた所で、あくまで今から演奏する曲は優しい音楽なんだけどな(笑)


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


ライブハウス前まで来たのに、路上ライブをやる理由は、こんな感じでしたぁ♪

なんにしても、客離れし難い登録者から得て、まずは地盤固めをしないといけませんからね。


これは本編でも書きましたが、ミーハー感覚の人じゃダメなんですよ、ミーハーじゃ(笑)


因みになんですが、これをもっと身近な話で言いますと。

ミーハー感覚で小説サイトに登録した人が居たとしても。

少し上手くいかなかったりしたら、直ぐに他の事に興味が移ってしまい、脱退か放置しちゃうでしょ。


なので、こう言う人達って言うのは、登録して貰っても、あんまり有難味がないんですよね。


まぁ『枯れ木も山の賑わい』なんて言葉もありますので、これが一概に正しいとは言えないのですが。

そう言う適当な感覚の人達の登録って言うのは、後々でも得る事が可能なので、此処ではあんまり必要ないって事ですね。


さてさて、そんな中。

崇秀の単純な言葉に踊らされて、演奏する気満々に成った我等がチョロイン倉津君なのですが。


この後の路上ライブでは、そのやる気を継続出来る様なライブになるのか?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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