●前回のおさらい●
倉津君が車内で、崇秀にアホな要求をしながらも、何とか目的地には到着出来た模様。
さて、此処から、どうする?
定石通り、普通にライブハウスでライブをするのか?
……っとまぁ、なんとも交通標識を、そのまんま再現したような馬鹿な珍事がありながらも。
漸く、目的地がある、埠頭の駐車場に到着した訳なんだが。
まずは、そこの近くの駐車場に車をキッチリ止めてから。
更に徒歩で5分程歩いて、最終目的地であるライブハウス前まで、機材運搬クエストを開始。
楽器や、糞重たいアンプなんかを、1人でエッチラホッチラと運ぶ羽目に成った。
そんで3往復程したらクエスト完了!!
……のは良いんだけどな。
なんでライブハウスに来てまで、こんなに沢山の機材が必要なんだ?
機材なんぞ、ライブハウスに有る奴を使えば十分なんじゃねぇの?
やっては見たものの、イマイチ意味が解んねぇな。
***
……っと、そんな当然の疑問を抱えつつも。
倉庫街の一角にある、1つの倉庫を丸ごと借りて営業してるライブハウスの前に2人で辿り着いた。
どうやら店内は、まだかなり賑わってる様子が有るみたいだから、此処のライブハウスは、絶賛ライブ開催中の模様だな。
そんで、時計を確認してみたら、現在の時間は、午前1時を回った所に成っていた。
「おぉ、此処がオマエの言ってたライブハウスか?」
あぁ因みにな。
今、普通に崇秀と話せてるのは、海風に乗って、崇秀のフェロモンが四散してるからだ。
なので、車の様な密室じゃない限り、おかしな思考には成らない様でもあるな。
「そうだな」
端的だなオマエ。
そんな態度を取るって事は。
ひょっとして、まだ、さっきのツンデレを要求した事を怒ってたりするのか?
まぁでも、仮にそうであっても、これは仕方がないか。
崇秀が放出するフェロモンで、俺の頭がおかしくなっていたとは言え。
あんな訳の解らん事を必死に要求されたら、そりゃあ誰だって怒るわな。
なので、そこは諦めて話を続けよう。
「そっ、そうか。しかしまぁ、なんとも柄の悪そうなライブハウスだな。その体で、こんな店なんかに入って大丈夫なんか?」
「心配すんな。人のオッパイばっかり見てるオマエよりかは、十分に安全だ」
ヤッパ、怒ってんじゃねぇかよ!!
だが、言い訳する訳じゃねぇけどな。
勝手に視線が、そこに行っちまうんだから、しょうがねぇじゃんかよぉ。
こんなもん人間の本能だっちゅうの!!
大体にして、そんな美味しそうなオッパイを、惜しげもなくブラ下げてるオマエが悪い。
「やかましいわ!!別に見たって良いじゃんかよ。減るもんじゃなし」
「まぁな。そりゃあ、構わねぇよ。……人間だもんな。ププッ」
「ちょ!!オマ!!この野郎!!からかいやがったな!!」
「そう聞こえたんなら、そうなんだろうな、このオッパイ星人」
「違いますぅ~~~!!俺はオッパイ星人じゃありませ~~ん!!俺の彼女は奈緒さんですぅ~!!」
「オマエ……何気に酷い事を言うな」
( ゚д゚)ハッ!しまった!!
オッパイ星人否定したいが為に、つい、余計な事まで口が滑らせちまった!!
大切な彼女である奈緒さんに対して、俺は、なんて事を言っちまったんだ!!
あっ、あの、奈緒さん。
言うまでもありませんが、俺は、奈緒さんの少し小ぶりな胸が世界一大好きですぞ!!
「違う!!違うんだ、崇秀!!今のは、そう言う意味で言ったんじゃなくてだな」
「ハイハイ。今のは聞き流して置いてやるよ。……あぁそれとな。今の所、このライブハウスの中には入る予定はねぇよ。今の所はな」
はぁ?
奈緒さんに黙ってくれるのは、非常に感謝するがな。
このパーフェクト・ヒナ、また、なんやらおかしな事を言い出したな。
ライブをやりにワザワザ関内まで来たって言うのに。
そのライブハウスに入らずに、どうやってライブをするつもりなんだよ?
「じゃあなにか?ワザワザ関内まで出ばって来たってのに、此処で弾き語りでもするつもりか?」
「ご名答だ。なにもライブハウスでやるからライブって言う訳じゃない。それに俺達は知名度が、あまりにも低過ぎるから、ライブハウスでやる意味すら皆無だしな。誰とも解らねぇ奴のライブを見に来る物好きなんて、早々居ねぇだろうしな」
完全に、そこの意識が俺には抜けてたな。
向こうの世界での感覚で。
ライブをやるとなると、ついライブハウス内でやるのが当たり前だと思っちまってる節があったからな。
考えてみれば、贅沢な話なんだな。
「まぁ、確かに言われてみれば、そうだな。なら、機材を運搬した事も加味すりゃあ、考えうるのは、此処でのゲリラ・ライブでもすんのか?」
「そう言うこった。但し、そこも普通にやったんじゃ意味が無い」
「うん?じゃあ、どうするんだよ?」
つぅか、どの道、無名なんだから、普通に路上でゲリラライブすりゃ良いんじゃねぇの?
それとも、なにか?
この行動には、なにか明確な狙いでも有るのか?
「オマエは、ホントに、いつまで経っても進歩の無い生き物だな。毎度毎度、質問バッカしてねぇで。今後の為にも、少しは自分で考えろつぅのな」
「へっ?あぁ、そうだな、そうだな。そうなるとだな……えぇっとなぁ。あぁっとなぁ。あぁ……」
そんな急に言われてもなぁ。
パッっと思い付くアイディアが、これと言って出てこないな。
だから、ヒントプリーズ!!
「ダメだコイツは。なんも考えてやがらねぇ」
「そう言うなって」
「はぁ……あぁ因みになんだがな。今此処で絶賛開催中のライブが終了する時間は午前1時。そこからアンコールがあるとすれば3曲で20分。要するに、後10分程で、此処でライブを見た客が出てくる計算になるんだが。……さて、これは、どういう事でしょ?これには、どういう狙いがあるでしょう?」
10分後にライブが終わって、此処で、ゲリラライブを敢行する理由?
……って事はだな。
この時間を狙ってたって意味にも繋がる訳だから……
まさか、あれか!!
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
崇秀が『これまで、どういう経緯でGUILDを大きくしてきたのか?』って言うのを、折角なので、この機会に書かせて頂こうと思いまして、今回のお話を書いてみたのですが、如何でしたでしょうか?
……って言いますのもね。
こう言う経緯をシッカリと書いて置かないと、後々『ご都合主義だ!!』って言われ兼ねないですからね(笑)
まぁ言うて、今現在ではライブハウスでやるのではなく、ゲリラライブをやるって事しか決まってませんので。
まだ全体的な経緯を話せた訳ではないのは、言うまでもありませんがね(笑)
さてさて、そんな中。
崇秀の手法に、なにやら倉津君も気付いた様なのですが。
崇秀の思惑を見破る事が出来るのか?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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