●前回のおさらい●
ヒナちゃんの要望について、どうするか考えていたのだが。
余りにも答えが出ないので、心の中で1人で逆切れしてたら……
しかしまぁ、そんな風に他人の事ばかり考えていて良いのでしょうかね?(笑)
……っとまぁ、そんな感じで。
1人、学校の教室の中で頭を抱えて悩んでいたら。
終業式後にある、冬休み前の少し長めのホームルームすらも終わっていたんだが……
全然、気付かなかったな。
しかも、そこから1時間程経過しており、結構、もぉ、みんな帰っちまってるし……
そして最後に、そんな状態なのに誰1人として一声も掛けてくれてねぇし。
酷くね?
(↑後日聞いた所、眉間に皺を寄せていたから声を掛け難かったらしい)
なんて思っていたら、そこに……
「えぇっと、どこだっけかなぁ?……あぁ居た、居た。真琴ちゃん」
眞子が3-Bの教室に入って来て、キョロキョロしている。
そんで、俺を発見したら、パタパタと、こちらに向かってやって来た。
まぁ、ある事を、昨日、電話で眞子に頼んだから、多分、それの都合が上手く付いたか、どうかの話だろうな。
けど……俺が呆けてた1時間、なにやってたんだろうなコイツ?
まぁそこは、取り敢えず良いか。
詮索しないでおこう。
「おぉ、眞子。お疲れさん。……っで、昨日の件、どうだったよ?」
「うん。大丈夫だったよ。まぁキャンセル待ちでの手配だったから、かなりヤバイかなっとは思ってたんだけど。なんとかチケットは入手しておいたよ」
そう言って眞子は、俺の前の席の椅子を引いて、そこに着席。
その後、鞄から、頼んで置いた旅行チケットを差し出してくる。
勿論、これは言うまでもなく『今日運航されるアメリカ行きの飛行機チケットだ』
「悪ぃな。急な連絡で無理言っちまってよぉ。豪く世話を掛けたな」
「良いよ別に。どうせ昨日はライブに顔を出しに行ってただけだったし、そこは、そんなに気にしてくれなくても良いんだけどさぁ。でも、出来たら、こう言うのは、早目にチケットを押さえといた方が良いよ。冬休み前だったし、昨日の今日だから、ちょっと割増料金に成っちゃったしね」
本当だよな。
またX`masを忘れて、当日近くにチケットを取るなんぞ、どこの間抜け野郎なんだって話だよな。
全く救いがねぇな、俺って。
「いや、ホント迷惑掛けたな。まぁ料金の方は、チケットさえ取れれば、別に構わねぇんだけどな」
「そうなの?あぁでも、なんで、前以て予約取らなかったの?アメリカに行く事は予定してたんでしょ」
……そこは聞かんでくれ。
ここんとこ『ヒナの件』や『受験勉強』や『サイトの立ち上げ』でバタバタしとって、なにかと忙しかったし。
この間、下手に奈緒さんの凱旋ライブで彼女に逢っちまってたから、変に楽しい時間の印象が残っちまっててな。
……完全にボケてただけだからな。
しかも、その別れ間際も、沙那ちゃんが居てくれたお陰で、なんか奈緒さんが遠くに離れて行く感覚が全然なかったんだよな。
そんで最終的には、昨日の昨日まで、奈緒さんが日本に居る様な感覚が抜けてなかったんだよ。
いやはや、なんともお粗末な理由で面目ない。
……ってな訳で。
今から、その辺に関する言い訳しやすんで、聞いてやってくれ。
「あぁ……って言うかな。実際の話で言うと、一度、予約は、ちゃんと取ってあったんだけどな。ほらほら、なんつぅか、此処最近、ちょっと色々あっただろ。だから、一旦、予約をキャンセルしちまったんだよ」
「えっ?あっ、そっか……ごめん」
へっ?
なんで言い訳してるだけの俺に、オマエが謝るんだよ?
へっ?なにこれ?
どういう事だ?
「へっ?いや、なんで、チケットを手配してくれたオマエが謝るんだ?」
「えっ?だって、それってさぁ。あの時の話が原因だよね。私が余計な事をしちゃったから……」
へっ?
・・・・・・
あぁ!!そうか!!そう言う事か!!
眞子の奴、なにをゴチャゴチャ言って凹んでるのかと思ったら、俺の言い訳を、そっちの悪い方向に捉えちまった訳な。
イカンイカンイカンイカン!!
確かに、今の言い様じゃあ、そう聞こえても、おかしくはねぇよな。
「いやいやいやいや!!違う違う違う違う!!それじゃねぇ!!それじゃねぇんだってばよ!!」
「……でも」
「いやいやいやいや、ホントそうじゃなくてだな。俺の言ってるのは、モジャとの話の方だっての」
「細川君?」
「そぉそぉそぉそぉ。ほれほれ、アイツとの話で、此処最近、グッと忙しくなってただろ。だからだな。その件で、急な用事が入っちゃいけないと思ってだな。チケットを一旦キャンセルしただけの話なんだよ」
「そぉ……なの?本当にそうなの?嘘を付いてくれてるんじゃないの?」
まぁ、ある意味、嘘は……付いてるな。
全くチケット予約を取っていなかったから、そこだけは確実に嘘だよな。
けど、それ以外は、全部、オマエの誤解だからな。
だからもぉ、あの事で、オマエが気に病む必要はないんだぞ。
終わった事だからな。
でも……このままじゃ、流石に、雰囲気悪いよな。
「アホか。色々協力してくれてるオマエに、なんで嘘なんか付かにゃあならんのだ。そんな事をする意味すらわかんねぇわ」
「あぁ、まぁ、そうだよね。確かに、私に嘘なんか付いても、なんの意味もないよね。……って事は、今の真琴ちゃんの言い様だったら、今回の企画には、凄く気合が入ってるって事だよね」
そうだな。
もぉ、そう言う事にしておいてくれ。
これ以上、話が、ややこしくなる方向だけは避けたいんでな。
「いやいや、まぁ、その、なんだ。そこはそうなんだけどな。最終的には、どんなに遅くなっても、奈緒さんの所には行くのは、行くつもりだったんだけどな。今後の為にも、ギリギリまで頑張ってみようかなぁっとは思ってはいたな。……なにがあっても、奈緒さんの所には行くつもりではあったんだけどな」
「そっか」
あっ……なんか知らんが、また凹んだ。
今度はなんだ?なにが原因だ?
こう言う話に成ると、意外と感情の起伏が激しい奴だなぁ。
・・・・・・
けどまぁ、あれだな。
多分、このパターンは、俺が必死に成ってると思い込んで、今現在の自分と照らし合わせてるパターンだな。
そこに何か思い当たる節が有って、凹んでる感じだな。
此処だけは、唯一、俺と良く似た性格な部分だから、なんとなく解るぞ。
……って、よくよく考えたら、また俺のせいじゃん!!
なら、此処は一発……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
一応、アメリカ行きのチケットを眞子に頼んでいたからこそ、他人の事を考えるだけの余裕があったみたいですね。
アホの倉津君にしては上出来だと思います(笑)
しかしまぁ、それはそれとして。
なんか此処数話、倉津君サイドの話が続いていたので、眞子、滅茶苦茶久しぶりの登場でしたね。
直ぐに倉津君の話を乗っ取ろうとするお喋りティンダロスも、大人しくなったものですよ(笑)
さてさて、そんな中。
倉津君の言葉の節々で、なにやら凹み気味の眞子なのですが。
この雰囲気を一掃出来るのか?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
読み終わったら、ポイントを付けましょう!