最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1553 外観でのイマイチな反応を覆せるか?

公開日時: 2025年5月6日(火) 00:21
文字数:2,138

●前回のおさらい●


 親父さんが家の外観を見ての反応は……イマイチ。

だが内装重視でリフォームしたので、その反応を覆す為に家の扉を開くと。

「へっ?えっ?なっ、なっ、なんですか、これは?」


家の中に入った瞬間。

親父さんは驚きの表情を見せながら、外と中を比べる様に2~3回出入りして確認をしてる。


これじゃあまるで、異次元空間にでも迷い込んだ様な感じだな。


まぁでも、外装と内装のギャップがエグイ事に成ってるだけに、親父さんがこういう反応に成ってもおかしくはねぇわな。



「あぁ、いや、なにかと聞かれても、困るんッスけど。一応、昨日1日使って、出来る限りのリフォームをしてみただけッス」

「これを、たった一日でですか?……すっ、凄いですね」

「まぁまぁ、取り敢えずは、そんな感じなんッスけど。手抜きはないッスから安心して下さい。それとッスね。一応、此処を工房兼、ショップにして貰う感じで設計させて貰ってるんッスけど。……どうッスかね?」


……って言ってもだな。

有り合わせの廃材を利用しただけだから、そんなに完璧なものではないんッスけどね。


でもッスな。

総帥と、山中が、ギターの壁掛け用のハンガーみたいな奴も、何個か設置してくれてるみたいだし。

小さなテーブルと椅子も、再利用品ではあるんですが置いてあるみたいッスから、店舗としての機能は果たし易い筈。


まぁ勿論、本格的にショップとして営業するなら、ショーケースとかの購入はしなきゃイケナイんだろうけど。

その下準備の状態として見たら悪くはない状態だと思うんッスけどね。


それに家賃に関しても3万だから……その辺は大目に見て貰えると有り難いんッスけどなぁ。



「いや、良いも、悪いも……」


ダメっすか?



「まぁまぁ、そう慌てずに、ジックリ奥も見てやって下さいよ。借りるか、借りないかの決断は、その後でも結構なんで」

「あぁ……はい。そうですね」

「沙那は、此処に住んでみたいけどね」

「あっ、あぁ、そっ、そうだね」


再びナイス沙那ちゃん!!


ウチの宣伝部長ですな。


***


 そうやって各部屋と、水回りの説明をして行く訳なんだが。

親父さんは、どの部屋に入っても中々の好感触な感じで、比較的不満は無さそうな雰囲気だな。


助かったぁ。


……っで、家を一回りした所で、店舗部分に戻って行き。

設置されているテーブルを囲んで、3人で座る。



「あの……全体的に見て、どうッスかね?外観が古さや、ウチの組の近くにあるって言うのを除けば、値段も手頃だし。比較的、優良物件だと思うんッスけど」

「いや、倉津さん。流石に、これを3万で借りるのは気が引けますね」


えっ?それって、やっぱりダメって事ッスか?



「えぇっと……気に入らなかったッスか?」

「いや、そうじゃなくてですね。寧ろ、この価格では安過ぎるのではないですか?店舗部分だけでも、3万以上で、お貸し出来ると思うのですが」


あぁ、なにかと思えば、そっちッスか。

まぁ親父さん自身が、他人からの施しを受けるのを嫌う人だから、こう言う意見が出てもおかしくはないか。


でも、気に入って貰えたんなら、そんな金銭面での些細な事なんざ、全然気にしなくても良いッスよ。


どうせ、糞親父が、税金対策の為だけに購入した物件ッスし。

しかもその親父からも、この金額提示で貸す事の了承も得てますんで、金銭面に置いてはなにも問題なしッス。


それに、なによりッスな。

放って置いたら、何も使わないまま放置されるだけの家ッスからね。


んでまぁ序に言えばだな。

家ってのは人が住んでないと老朽化が進むだけで、なにも良い事が無いので、低価格であっても誰かに住んで貰った方が良いんッスよ。



「あぁ、それは良いんッスよ。その件に関しては、ウチの親父からも、ちゃんと了承を得てますんで、金銭面に関しては問題無いッスよ。って言うか寧ろ、それが此処の正規の金額ですので。それにまぁ、元々入居予定の無い空き家ッスしね。金額が安くても問題はないんッスよ」

「そうですか。……でも、本当に良いんですか?リフォームにも、お金が掛かってる、ご様子ですし」

「あぁ、それもご心配には及ばないッスよ。リフォームに関しても知り合いに頼んだんで格安で出来ましたし。その材料に関しても、再利用させて貰った物が殆どッスからね」

「そうですか。……ですが、もう1度確認しますが、本当に良いんですか?」

「勿論ッスよ。沙那ちゃんの学校の件も有りますんで、是非使って下さい」


その為に山中とか、総帥とかも必至こいて頑張ってくれたんッスから、出来れば親父さんに使って貰えれば嬉しいッスよ。

それで沙那ちゃんも学校に行ける様に成れば、もぉなにもかもが最高じゃないですか。


所謂、これが俺にとっては、言う事なしな結果なんッスよ。



「では、この様な安い家賃で、非常に申し訳ないんですが。お世話にならせて頂いても宜しいでしょうか?」

「はい、勿論ッスよ。是非、お使い下さい」

「本当に、なにからなにまで、色々お世話に成りっ放しで、すみません」

「いえいえ、とんでもないッス」


うっしゃあ~~~!!

紆余曲折はあったが、これで交渉成立だぁ~~~い!!


……ってな訳で。

早速この場では、書面だけを纏めて置いて。

後は、不動産関係担当の玄さんに回しておけば、それで万事OK。


滞りなく契約終了って事で。


あぁ因みにな。

問題に成ってた保証人に関しては、名目上だけ総帥に頼んだ。


勿論『なにが起こっても負担が掛けない』って証文付でな。


完璧!!


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


漸く、橘家の入居が決まりましたぁ♪

そしてそれと同時に、これで沙那ちゃんも学校に行ける事が確定しましたね。


えがった、えがった。


まぁ、この後も住民票を移したり、なんやかんやと書類を提出しなきゃいけない面はあるのですが。

流石に、そんな場面を書いても仕方がないので、此処は割愛させて貰いますがね(笑)


さてさて、そんな感じで、橘家の入居が決まった訳なのですが。

これで残された問題は後1つだけ。


次回からは、その最後の問題に取り組んでいきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


因みにラストは、ビジネス的な問題ですじゃ(笑)

読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート