●前回のおさらい●
まるでヒナちゃんの世界が存在するかの様な発言を続ける崇秀。
そして、その証明を始めようとするのだが……
「俺は、何故、短期間で、色んな物を習得出来るんでしょう?」
「頭が良いからか?」
面倒くさい質問形式で説明を始めて来たと思ったら。
その上、そのされた説明が自慢話かよ。
それ……なんの嫌がらせだよ?
地獄だな。
「だとしてもだ。そんなに重複して、幾つも技能を一辺には習得出来やしないだろ」
「じゃあ、どうやってるんだよ?まさか『時間や空間を支配してる』とか、厨二病臭い事を言い出すんじゃねぇだろうな?」
「時の支配ねぇ。……まぁ、当たらずとも遠からずだな」
・・・・・・
……なんて言って良いんだ、これ?
大丈夫かコイツ?
これは流石に、黄色い救急車が必要な感じなんじゃねぇのか?
もし呼んだ方が良いなら、直ぐにでも呼ぶ準備は整ってるから遠慮すんなよ。
「おい、大丈夫かオマエ?シッカリしろ」
「まぁ当然、そう言う反応に成るわな」
「なんだそりゃあ?じゃあ、結局は嘘を付いてたって事か?」
「うんにゃ。嘘なんか、なに1つ付いてねぇよ。現に、時間や空間の移動ってのは不可能じゃないからな」
「オイオイオイオイ、ホントに大丈夫かオマエ?」
「じゃあ、聞くがよ。オマエの会ったヒナって女が居たよな」
「あぁ、ヒナは居たなぁ。夢の中だけど」
夢と現実が、ゴッチャに成ってるのか?
オマエの住んでる世界は此処だぞ。
夢の世界じゃないぞ。
……ってか、クトゥルフで、そんな世界観が在ったな。
だったらオマエ、ヒプノスとかに捕獲されれば良いのにな。
「だよな。じゃあ、なんで、その夢の中のヒナって女は、オマエを戻す際に『蜂蜜酒』を持って『ブレンド』って言葉を使ったんだろうな?なにか思い当たる節が在ったからこそ、そう言う発言に至ったんじゃねぇのか?」
「まぁよぉ。確かに俺が、オマエに、そう説明した訳だから、そこに対して反論はしねぇよ。でもな、それは夢じゃなかったらの話だろ。確証って訳には行かないだろ」
「そうかぁ?まぁ、信じないなら、信じないでも構わねぇよ。ただな、もし仮に、そんな女が存在するとするならば、ソイツは、時空軸の座標って物を解ってやがる。……俺なんかより、遥かに頭の良い奴だぞ」
はい?
オマエより、頭の良い生物だと?
それって、ニャルラトテップかなんかじゃねぇのか?
……ってか、オマエ自身が、ニャルラトテップ自身だったりしてな。
毎度毎度、世界を混乱させて、ゲラゲラゲラゲラと笑ってるだけの最低な生き物だし。
「うん。心配するな。そんな傍迷惑で気持ちの悪い生き物は、オマエ以外、この世に存在しない」
「そぉ、それは正解だ」
「なんだよ。自分が№1だって言いたいのか?」
「ちげぇよ。傍迷惑だって話だよ」
はい?
「なっ、なんのこっちゃ?」
「んあ?いや、だってよぉ。オマエの言い草なら、俺は、世間にとっちゃあ傍迷惑な人間な訳だろ」
「まぁ、それについては100%認めてやる。うん、なにも間違ってないぞ」
「……オマエって、何気に失礼だよな」
「良いから話を続けろよ、迷惑男」
自覚して話を続け給えよ。
「あぁっそ、まぁ良いや。兎に角、傍迷惑な訳だ」
「おぅ。そこに関してだけは、俺が全責任を持って保証してやる」
「この野郎だけは……あぁだったらよぉ。その傍迷惑な奴が、女だったからと言って、傍迷惑な存在じゃなくなるって、確証もねぇんじゃねぇのか?……何故ならソイツは、俺と同じスペックを所持してる筈だからな」
がぁ……言われてみれば、そうだな。
もしヒナと、崇秀が同一人物だとしたら、その可能性は高いよな。
けど、なんで、この馬鹿より頭が良くなるんだ?
「いや、だとしてもよぉ。なんでヒナの方が頭が良くなるんだよ?」
「あぁ、そこは時間の使い方に差が出てるからだ」
「時間の使い方だと?」
「そぉそぉ。例えばな、俺の時間配分を考えれば、カット、ギター、勉強って感じで優先順が決まってる訳だがな」
「ほぉほぉ」
「ただ、その女の場合は、お袋に時間の制限を設けられてるらしいから、ギターを二番目に持って来る事は出来無い」
「なんでだ?」
「お袋の関係もあるんだが。オマエから聞いた話だと、楽器のプレイヤーとの競演機会が異様に少ないみたいだから、人の音を、あまり理解出来ていない。だから、集中してやっても非効率に成っちまうんだよ。だったら、効率重視する奴なら、そこをどう捉えると思うよ?」
コイツ……
「まさか、得意分野を伸ばす事にだけ集中しだすって事か」
「ご名答だ。……まぁ解り易く。さっきの俺の例で上げるなら、その女の優先順位は、勉強、カット、ギターって感じに成る筈だから=一番多くの時間を勉強に費やしてる可能性が高く成る。なら、俺よりズッと頭が良く成っても、おかしくはねぇんじゃねぇの?」
がぁ……たったあれだけの情報から、そこまで推測出来るもんなのか?
一瞬にして、そんな様な気がしてきちまったよ。
なんなんじゃコイツは?
「けっ、けどよぉ。……それは、俺の夢の話に過ぎないからな。夢物語って事を忘れるなよ」
「アホかオマエは?そんなもん十分解ってるつぅの」
……えっ?
って事は、まさかコイツ……
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
倉津君、なんか言いくるめられてますが。
実は崇秀。
如何にもそれらしい事を発言している様に見えて、実際は、何の説明にもなってない事を言ってるだけだったりします。
完全に『時空論』から『ヒナちゃんの話』にすり替えられてますしね(笑)
アホですね。
……っで、最後に何か気づいた様なのですが。
一体、何に気付いたのでしょうか?
そして崇秀は、何故、こんな与太話に興味を持ったのでしょうか?
次回は、その辺を書いていこうと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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