最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
殴り書き書店

1560 崇秀より頭の良い存在

公開日時: 2025年5月13日(火) 00:21
文字数:2,037

●前回のおさらい●


 まるでヒナちゃんの世界が存在するかの様な発言を続ける崇秀。

そして、その証明を始めようとするのだが……

「俺は、何故、短期間で、色んな物を習得出来るんでしょう?」

「頭が良いからか?」


面倒くさい質問形式で説明を始めて来たと思ったら。

その上、そのされた説明が自慢話かよ。


それ……なんの嫌がらせだよ?


地獄だな。



「だとしてもだ。そんなに重複して、幾つも技能を一辺には習得出来やしないだろ」

「じゃあ、どうやってるんだよ?まさか『時間や空間を支配してる』とか、厨二病臭い事を言い出すんじゃねぇだろうな?」

「時の支配ねぇ。……まぁ、当たらずとも遠からずだな」


・・・・・・


……なんて言って良いんだ、これ?


大丈夫かコイツ?

これは流石に、黄色い救急車が必要な感じなんじゃねぇのか?

もし呼んだ方が良いなら、直ぐにでも呼ぶ準備は整ってるから遠慮すんなよ。



「おい、大丈夫かオマエ?シッカリしろ」

「まぁ当然、そう言う反応に成るわな」

「なんだそりゃあ?じゃあ、結局は嘘を付いてたって事か?」

「うんにゃ。嘘なんか、なに1つ付いてねぇよ。現に、時間や空間の移動ってのは不可能じゃないからな」

「オイオイオイオイ、ホントに大丈夫かオマエ?」

「じゃあ、聞くがよ。オマエの会ったヒナって女が居たよな」

「あぁ、ヒナは居たなぁ。夢の中だけど」


夢と現実が、ゴッチャに成ってるのか?


オマエの住んでる世界は此処だぞ。


夢の世界じゃないぞ。


……ってか、クトゥルフで、そんな世界観が在ったな。

だったらオマエ、ヒプノスとかに捕獲されれば良いのにな。



「だよな。じゃあ、なんで、その夢の中のヒナって女は、オマエを戻す際に『蜂蜜酒』を持って『ブレンド』って言葉を使ったんだろうな?なにか思い当たる節が在ったからこそ、そう言う発言に至ったんじゃねぇのか?」

「まぁよぉ。確かに俺が、オマエに、そう説明した訳だから、そこに対して反論はしねぇよ。でもな、それは夢じゃなかったらの話だろ。確証って訳には行かないだろ」

「そうかぁ?まぁ、信じないなら、信じないでも構わねぇよ。ただな、もし仮に、そんな女が存在するとするならば、ソイツは、時空軸の座標って物を解ってやがる。……俺なんかより、遥かに頭の良い奴だぞ」


はい?


オマエより、頭の良い生物だと?

それって、ニャルラトテップかなんかじゃねぇのか?


……ってか、オマエ自身が、ニャルラトテップ自身だったりしてな。

毎度毎度、世界を混乱させて、ゲラゲラゲラゲラと笑ってるだけの最低な生き物だし。



「うん。心配するな。そんな傍迷惑で気持ちの悪い生き物は、オマエ以外、この世に存在しない」

「そぉ、それは正解だ」

「なんだよ。自分が№1だって言いたいのか?」

「ちげぇよ。傍迷惑だって話だよ」


はい?



「なっ、なんのこっちゃ?」

「んあ?いや、だってよぉ。オマエの言い草なら、俺は、世間にとっちゃあ傍迷惑な人間な訳だろ」

「まぁ、それについては100%認めてやる。うん、なにも間違ってないぞ」

「……オマエって、何気に失礼だよな」

「良いから話を続けろよ、迷惑男」


自覚して話を続け給えよ。



「あぁっそ、まぁ良いや。兎に角、傍迷惑な訳だ」

「おぅ。そこに関してだけは、俺が全責任を持って保証してやる」

「この野郎だけは……あぁだったらよぉ。その傍迷惑な奴が、女だったからと言って、傍迷惑な存在じゃなくなるって、確証もねぇんじゃねぇのか?……何故ならソイツは、俺と同じスペックを所持してる筈だからな」


がぁ……言われてみれば、そうだな。

もしヒナと、崇秀が同一人物だとしたら、その可能性は高いよな。


けど、なんで、この馬鹿より頭が良くなるんだ?



「いや、だとしてもよぉ。なんでヒナの方が頭が良くなるんだよ?」

「あぁ、そこは時間の使い方に差が出てるからだ」

「時間の使い方だと?」

「そぉそぉ。例えばな、俺の時間配分を考えれば、カット、ギター、勉強って感じで優先順が決まってる訳だがな」

「ほぉほぉ」

「ただ、その女の場合は、お袋に時間の制限を設けられてるらしいから、ギターを二番目に持って来る事は出来無い」

「なんでだ?」

「お袋の関係もあるんだが。オマエから聞いた話だと、楽器のプレイヤーとの競演機会が異様に少ないみたいだから、人の音を、あまり理解出来ていない。だから、集中してやっても非効率に成っちまうんだよ。だったら、効率重視する奴なら、そこをどう捉えると思うよ?」


コイツ……



「まさか、得意分野を伸ばす事にだけ集中しだすって事か」

「ご名答だ。……まぁ解り易く。さっきの俺の例で上げるなら、その女の優先順位は、勉強、カット、ギターって感じに成る筈だから=一番多くの時間を勉強に費やしてる可能性が高く成る。なら、俺よりズッと頭が良く成っても、おかしくはねぇんじゃねぇの?」


がぁ……たったあれだけの情報から、そこまで推測出来るもんなのか?


一瞬にして、そんな様な気がしてきちまったよ。


なんなんじゃコイツは?



「けっ、けどよぉ。……それは、俺の夢の話に過ぎないからな。夢物語って事を忘れるなよ」

「アホかオマエは?そんなもん十分解ってるつぅの」


……えっ?


って事は、まさかコイツ……


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


倉津君、なんか言いくるめられてますが。

実は崇秀。

如何にもそれらしい事を発言している様に見えて、実際は、何の説明にもなってない事を言ってるだけだったりします。


完全に『時空論』から『ヒナちゃんの話』にすり替えられてますしね(笑)


アホですね。


……っで、最後に何か気づいた様なのですが。

一体、何に気付いたのでしょうか?


そして崇秀は、何故、こんな与太話に興味を持ったのでしょうか?


次回は、その辺を書いていこうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


読み終わったら、ポイントを付けましょう!

ツイート