最後まで奏でられなかった音楽

どこかお間抜けDQNな不良さんのゆったり更生日誌(笑)
殴り書き書店
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1595 意外と面倒臭いんだよな、コイツって

公開日時: 2025年6月17日(火) 00:21
文字数:2,234

●前回のおさらい●


 珍しく冒頭でも愚痴を言わずに終わらせた倉津君。


もぉこの時点で大丈夫か??

 ……っとまぁ、そんな感じで、アッチに行ったりコッチに行ったりする二重生活なもんで。

結構、過酷な毎日を送る羽目には成っとる訳なんだが、その分、人並み以上に充実してたりもする訳だ。


……さて、そんな私事、倉津真琴が、今どちらの世界に居るのかと申しますとだな。


『サイドヒナ』


なんて言うと、なんか、どこぞのアニメに出て来る様なスペースコロニーでも思い出しそうな名称なんだが。

ある意味、宇宙にも等しい異世界(パラレルワールド)に居たんじゃ、強ちこの表現でも間違ってはいない様な気がしないでも無い。


まぁ、まさに、そんな事は、どうでも良いんだけどな。


そんな事よりも、今は、そうやってヒナの世界に居る訳だから……



「よっしゃ、ヒナ。準備も整った事だし、ほんじゃま、今晩も、そろそろ暴れに行ってみっか」


……って促すのが先決だな。



「そうだね。時間も良い頃合だし。そろそろ出掛けよっか」


そう言った後。

ヒナは、いつも通り、自分のソフトケースを担いで、コチラにやって来たんだが……


なんか、その普段通りの行いに妙な違和感を感じるな?


なんだ?

なんだ、この違和感は?



「んっ!!んん~~~!!」


しかもな。

ヒナの奴、なんか言いたげに妙な咳払いみたいなもんまでして来るんだが、なんだよ?


そんな事までして、なにが言いたいんだよオマエさんは?



「どうしたんだ?咳払いなんかして、ひょっとして風邪でも引いたんか?」

「んん~~~……気付かないかなぁ?」

「なにがぁ?どこをどう見ても、いつも通りのブスヒナじゃねぇかよ」

「ハァ~~~、ブスは余計。……って言うか。アンタって人は、なんでそんなに鈍感なの?どうして、女の子を喜ばす言葉1つも言えないの?何も言われなくても、サッサと気付きなさいよね」


??


突然、なに言っとじゃコイツは?


・・・・・・


( ゚д゚)ハッ!

そうか、そうか。

ひょっとしてコレって、アレか、アレなのか?

この手の女子の話なんかではよくある、些細な髪型の違いとかを、的確に指摘しろとでも言いたいんじゃねぇのか?


まぁ、なんだか、よくわかんねぇ状況ではあるが。

取り敢えずこの場は、そこら辺の当たり障りのない部分を指摘して誤魔化してみるとするかの。



「あぁ!!そう言えばオマエ、あれだな。今日、前髪を少し切……」

「違うから。そこじゃないし。大体にして前髪なんか微塵も切ってないから」


どうやら此処じゃないらしい。


だとしたらだな。



「あぁ、うん、そうだな。髪は切ってないよな。そぉそぉ、そこじゃなく、髪型を、ちょっと弄ってるんだよな。良く似合ってるぞ」

「髪型なら、セットの勉強をする為にも毎日変えてるから、大体にして、髪型を変えない日とか無いから」

「そっ、そうだな。ヒナは、いつも髪を気遣ってるよな。髪じゃなかったな。あぁそう言えばオマエ、今日の服装……」

「もぉ良い。……ちょっと黙ってくれる」


俺に『黙れ!!』って言う前に、オマエこそ、ちょっと待てや!!

こちとら、解らないなりにも、なんとか必死に成って気を遣ってやろうとしてるって言うのに。

なんで、そんな風にガッツリと逆ギレされにゃあ成らんのだ!!


彼女でもないのに、オマエの些細な変化なんぞイチイチ知るかつぅの!!


大体にしてだな。

彼女である奈緒さんの変化にも気付かずに、いつも白い目で見られる俺が。

彼女でもないオマエさんの、そんな些細な変化に気付けって方が、どうかしてないか?


それは、あまりにも無茶な要求ってもんだぞ。


そんなもんを気付くのは、崇秀のアホンダラァぐらいなもんだぞ!!


あぁいや、武藤とか、龍斗のクソガキとかでも気付きそうだが。

あぁ後、嶋田さんとか康弘とかも気付きそうだな。


でも、俺には無理なのですよ。



「なぁ、オイ、そんな些細な事で怒んなよ。大体にして、そんなに言う程、いつもと、なにが違うって言うんだよ?」

「もぉ良いって言ってるでしょ。喋りかけないでよ。……あぁそれと、今日は、アンタのその態度のせいでヤル気なくしちゃったから、もぅサッサと元の世界に帰れば。帰れ、帰れ」

「ちょ!!オマ!!幾らなんでも、そりゃあねぇだろ!!その言い様はあんまりだぞ」

「だったら、そんな風に四の五の言ってないで、早く気付きなさいよ。普通だったら、誰だって直ぐに気付く様な話なんだからさ」


何度そんな事を言われても、解らんもんは、なにを言われても解らんぞなもし。


だからそこはだな。

『真琴、今日は○○を変えてみたんだけど、どう?結構、良い感じだと思わない?』ってな感じで、親切丁寧に自己アピールしてくれよ。


そうすりゃあ、幾ら鈍感な俺だって対応のしようってもんがあるんだしよ。


それをせずに『自分で気付け、気付け』の一点張りをするなんて、どんだけ自意識過剰女なんだよ、オマエさんは?


……けどなぁ。

まぁ、コイツの言い分も解らなくもないんだよなぁ。

一般的に女子ってのは、些細な変化を自己アピールで気付かせるのではなく。

何も言わなくても気付いてくれるからこそ嬉しいって、感覚を持ち合わせてるからなぁ。


まぁ、それだけにだ。

また此処で『なにも解らない』みたいな事を仄めかしたら、きっと今以上に拗ねるんだろうなぁ。


(´Д`)ハァ…意外と、こういう面は面倒臭いんだよなぁ、コイツって。

(↑とか言いながら、心の中じゃ『愛い奴じゃ』とか思ってる俺)


まぁ……そんな訳でござんして。

また怒られるのを覚悟の上で、今度も当てずっぽうな事を適当に言ってみるかの。


これだけは、絶対に違うとは思うけど……取り敢えずな、取り敢えず。


最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>


ライブに出掛ける前だと言うのに、何やってんですかね、この2人は?


まさに2人揃ってアホですね(笑)


まぁ言うてね。

こうやって文句を言いながらでも、ヒナちゃんに付き合ってあげてる倉津君は正しい行為をしてるとは思いますがね。


何故なら、一般的な男性なら、女性のこう言った行動を嫌う傾向があるんで。

『あぁもぉ面倒くせぇなぁ』って少しでも思ったら、此処まで必死に成って付き合わないでしょ。

ですが、此処で一旦、冷静に成って考えて欲しい所なんですが。

女性だって『誰彼構わずに、こんな事を言う訳じゃない』っと言う面に気付いてあげれば。

今の倉津君の様に、この行為の見え方も変わってくるからなんですよ。


それこそ、親しい友人や、彼氏だからこそ気付いて欲しくて、こう言ったアピールしてるって所にね。


実際の話。

どうでもいい相手に気付かれても「あっそ。別にアンタに気付いて貰っても嬉しくないんだけど」みたいな顔をするのは、そう言う理由があるんですよ……多分だけど(笑)


まぁまぁ、そんなこんながありながらも。

懲りずにヒナちゃんに付き合ってくれてる倉津君が、また次の違うポイントを見付けて発言する様なのですが。


今度こそ上手くいって、事なきを得る事が出来るんですかね?


次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾


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