合格者達にも、戸惑いが見える。
訓練とかじゃないのか?合格していきなり本拠地へ?
「我々が何と戦っているのかを知ることは、軍として必要なことだ。非常に危険なことだがな。」
アレクが真剣な顔で話す。
常に命懸けなのだと再認識させられる。
「初めに、魔獣についておさらいしよう。その後、出発する。」
アレクから、魔獣にも下位から最上位がいることや魔獣を発生させている黒幕の組織があるが、詳しくは分かっていないことを話された。
「とにかく、我々ルデビト軍の仕事は魔獣を退け、国の平和を守ることだ。みんな、強くなれ。」
説明をひと通り終えると、老人の魔法使いが出てきた。
「では、敵地まで私が転送します。くれぐれも、死なないように。」
そう言うと、俺たちに魔法をかけ始めた。
「転移魔法:トラスフェント!」
合格者全員を光が包む。
視界が鮮明になった時には、全員荒れた荒野にいた。
ここが、敵の本拠地...
「これから重要なことを言い渡す。」
アレクがキリッとした顔で言う。
「ごめん、みんなの自己紹介聞いてない。魔法使いから頼む。」
いや敵地で自己紹介って..
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