「王の軍隊の試験ってどこで受けられるの?」
涙をゴシゴシと拭きながらミーサに尋ねた。
「毎年、4月と9月に王家が募集をかけていて、数人が合格するって感じね。かなり厳しくて、合格者0人なんてのもザラにあるわ。」
ははは、現実世界に似てるなぁ。
あれ、今って...
「あの、次の試験って..」
「今月よ」
「はひぃ」
人生で初めて出す、甲高い声が腹から顔を覗かせた。
はは、俺こんな声出せるんだな。じゃなくて。
「もし仮に、仮に俺が今月試験を受けたら受かったりとかは..」
「ほぼ無理ね」
「はっひぃ」
はは、まだまだ高い声出るじゃないか俺。いやだからそうじゃなくて。
ん?ほぼ?
「私が本気で鍛えれば、少しは可能性あるかもね。」
舌をペロッと出し、ミーサが笑う。
「改めて自己紹介するわ。私はアオル•ミーサ。ルデビト最強の魔法使いよ。」
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