「おおう!すごいな魁斗!」
「魁斗おめでとう!」
ミゲルとアリサからの祝福。いや、あんまり勝った気がしないんだが。
「なんだぁ負けたの俺だけか。情けないぜ。」
「あのアダン相手によく頑張ったわよ!」
1回戦目が全て終わり、トーナメントはしばしの休憩に入った。
休憩時間を利用して、ご飯を食べに行くことにした。
「アリサは2回戦目、クローカーだよな。手強そう〜」
「もう、ミゲルったら他人事だと思って。」
クローカーは強い。1回戦目を見ても明らかだ。
そしてなんと言っても、ミストーションが厄介すぎる。
「なぁアリサ、ミストーションだけど..」
「大丈夫よ魁斗!対策は練ってある。」
自信ありげなアリサの表情。
心配はいらなそうだ。自分の心配をしなければ。
次の俺の相手はエヴァ。簡単な相手じゃないぞ。
ご飯がすみ、トーナメントの時間が近づく。
アリサは準備運動を始めた。クローカーの姿はまだない。
「それでは2回戦を始める!両者入って!」
「頑張れアリサ!」
声援を飛ばす。アリサ笑って頷いた。
「魁斗〜、クローカーも一応仲間だぞ〜。」
しまった、ミゲルに言われて気づいた。
普通にアリサを応援してしまっている。
「クローカー!クローカー•オスクはどこだ!」
クローカーがまだ来ていない。
「いないなら棄権とみなすぞ!」
会場は騒然としている。
「この勝負はセトラ•アリサの..」
「うっせぇな、ここにいんだろ。」
ダルそうに現れたクローカー。
「遅れてきてその態度はなんだ!」
審判も声を荒げる。
「わーったわーった、すぐ入るっつの。」
「あら、逃げたのかと思ったわ。」
「は?お前ごときで逃げるわけねぇだろ。」
なんでみんなすぐ煽るのよ!アリサも熱くなるところあるからなぁ。
こうして、早速険悪な雰囲気で2回戦が始まった。
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