うだつの上がらないエッセイ集(2)

思いつきで気楽に更新します。基本的に一話完結なので、お好きなページをご覧いただけると嬉しいです。
月澄狸
月澄狸

庶民と高級ジュース

公開日時: 2021年10月6日(水) 04:40
文字数:899

 コンビニで、ちょっと高級なジュースが気になり、買いました。イートインスペースで飲みながら一息。


 と思ったらフタが開けにくい……! 開けたと思ったらフタの透明フィルム部分だけがペリペリとはがれ、内ブタ(?)が貼り付いたまま。力ずくで下のフタをこじ開けたら、ジュースをこぼしてしまいました。


 気を取り直してストローで飲み始めましたが、付属の太いタイプのストローに慣れておらず、うまく扱えません。結局ストローをどかし、フタもはがし気味で、コップのようにして中身を飲みました。

 高級なので味は美味しいです。が、はがして持っているフタとストローからジュースが垂れてきます。フタとストローは先に捨てれば良かったですね。


 と、なんとか飲んでいたところに、アシナガバチくらいの大きさの黒いハチが現れて、ブンブンとまとわりついてきました。たまらず立ち上がる私。……よく見たらアブでした。


 アブは一旦去ったので、アブのいぬ間になんとかジュースを飲みきりました。するとまたアブがやってきて近くに止まりました。私はジュースのゴミをゴミ箱に捨て、持っていた袋でアブをつかまえてコンビニからテイクアウトしました。

 帰り道ではアシナガバチに突進されました。ビビった……。


 うーん、私が庶民なせいか、高級ジュースは身の丈に合わなかったようです。


「蝶には距離を置かれるのに、なぜカメムシやゴキブリやハチやアブにばかりまとわりつかれるのだろう」などと考えながら帰りました。私が飲んだのはももジュースでしたが、アブやハチが釣れるほど香っていたのでしょうか。だとしたらアブには高級な香りが分かるのですね。

 と言いたいところでしたが、よく考えたら庶民ジュースを飲んでいたときからコンビニでは、アブにまとわりつかれました。庶民オーラを持っているのは私ではなく、コンビニだったかもしれません。


 あとでそのアブについて検索してみると、噛まないと書いてあったので、だったら怯えることはなかったかなと思いました。ただ、一口にアブと言っても種類も多いし、噛むタイプもいるので、私には見分けがつきません。次はおとなしそうなアブを見かけたら手乗りにしてみようかなと思いました。




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